GAFAに勤めるということ

    書店に行けば元GAFAの日本法人に勤務していた役員や社員による書物が並んでいる。彼らの時代は何も無いところから会社のプロセスを作ろうとしていた時代なので、先駆者としての経験も利益もあったように思う。

    では、最近GAFAに入社した人はどうかというと、すでに出来上がったところに入社するので先駆者ではなくなっている。むしろ高位平準化されたプロセスの中に放り込まれるので、造り手というよりも観客と視点が強まっているようだ。自分で何かをアクションしているわけではないにも関わらず会社に対する不満も多いと聞くし、転職活動を常に行っている人も多いと聞く。長く残っている人たちは、要するに転職するとできない人たちである可能性もあるということだろう。それがわからずにGAFAのブランドで仕事をする人は見ていて痛い。

     実は私もかつてGAFAにいた。それを言わずに面接した人からGAFAに勤める優越感をまさか聞かされようとは思わなかった。いつの時代も称賛されるべきは先駆者であって、何かに本気でチャレンジしている人である。