ミスター・J

日本語ペラペラの外国人の友人が故郷の国に帰っていった。身長は190㎝、ラグビーの選手を思わせる堂々とした体躯を持つ彼は非常に繊細で、かつ仕事もできた。母国語が英語だとしてもあれだけのスピードで英語の論文を書いている人を見たことはない。相当に処理スピードが早いのだと思う。

 

そんな彼の弱みはリスクに対する感度が高く、時として悲嘆してしまうことであった。ただ、実際には問題に発展してもうまく対処するのでほとんどが杞憂に終わることが多い。そこに彼の誠実さが表れてもいて、人を惹きつけているのだと思う。特に若手で彼を慕う人が多い。

 

日英どちらも話せる彼を会社が放っておくことはなく、彼は出世の切符を持って自分の国に帰っていったが、日本の避暑地に持つ家は処分せず、数年後にはまた日本に帰ってきて働きたいという。今後は遠隔からにはなるが、彼の人生の転機を今後も支援していきたいと思う。

 

久々に寂しさがこみあげてくる仲間との別れであった。