会わずに亡くなった人たち

夏の終わりは海にいるか、もしくは山間部の避暑地にいることが多い。青い空と入道雲を見ながら聞くヒグラシの鳴き声と、夕暮れ時のコオロギの鳴き声が好きだからだ。

 

そんな夏の終わりを箱根で送っていた15年くらい前、訪れた成川美術館で牛尾 武さんという日本画家の画に深く魅了されて閉館まで過ごしたことがある。その後、会いたい会いたいと思いながら、牛尾さんは2012年12月31日に57歳で帰らぬ人となった。亡くなった時の喪失感は計り知れず大きかったのをよく覚えている。

 

牛尾さんだけでなく、私にはまだ会ってみたい人がたくさんいる。著名人だけでなく、なかなか会えない親戚や友人たち。その時期を逃さないようにしなくてはならないと思った。