遠からず君はあらゆるものを忘れ、遠からずあらゆるものは君を忘れてしまうだろう

知人が湖の畔に別荘を買ったと聞いた時に私は随分羽振りがいいですねと言ったが、彼は「もう自分には残された時間がないから」と答えた。大企業で役員一歩手前であるが、役員にはなりたくないという。ライフワークに時間を費やしたいからということであった。そう聞いた時いま自分の読んでいる本に書かれている一節を思い出した。それがこの題名である。

我々は急がなくてはならない。

それは単に時々刻々死に近づくからだけではなく、物事に対する洞察力や注意力が、死ぬ前にすでに働かなくなってくるからである

約2000年前の賢人の言葉が去来する。自分の本当にやりたいことを見つけた人は幸せだと思う。そう思って先日自分も湘南の畔にあるコンドミニアムの見積もりを取った。自分の場合はそこがおそらく最終地だと思う。