転職後の状況を訊かれて

外資系企業は従業員数を極少にするため給料が高い一方で、割り当てられた役割責任を全うできない場合は退職勧奨を受けるリスクがある。最近では外資系企業も多くなっているため入社の垣根も低くなっているようであるが、入社を決意する前に以下二点には十分に注意してほしい。

 

ひとつめは仕事は明らかに日系企業よりも厳しいということだ。日系企業出身者がFailする(持ち前の機能を果たせなくなる)理由にまず圧倒的な仕事のボリュームがある。趣味のように仕事するのではなく、機能すれば十分と考えてどんどん仕事をこなす必要がある。質を追求し量をこなすことに慣れていない人は、まずこの点に違和感を感じる人が多い。

 

ふたつめは英語力だ。これは欧米出資の企業に限るが、TOEIC700点レベルではまず相手が何を言っているかも理解できない可能性がある。ネイティブ同士の会話を理解できる程度でなければある一定以上の仕事のレベルは任されず、どこかで現状に甘んじなくならなくてはならない。仕事がいかにできても、本国が昇進を許可するのは話が通じる人だという現実があることを忘れてはならない。一方で仕事のできない人でも英語力があればある程度まで出世できる。

 

では私はどうかというと、ド日系出身で英語力もさしてないため、この両方に1年間苦戦し続けられた。平日は深夜まで残業し朝は誰よりも早く家を出る。そんな生活が続いて頭が疲弊し尽くすためか、土日はほぼ寝ているか、遠くを見てぼーっとしていた。なんとか耐えてきたので、クビにならずにいる。でもあと1年持つかどうか。それでも歩留まり感の多い日系企業にいた頃よりもダイナミックに仕事ができているので満足している。損得勘定ではなく、生きがいを求めて転職して良かったといまは思っている。