自死を踏みとどまれる職場環境に

会社から緊急の連絡が入り、ある社員が自死をはかろうとして思いとどまった事件があったと聞いた。その社員はまじめに働いても職場メンバーに認められないことを苦にされたようだが、そのことで自死まで考えてしまったことに大きな衝撃を受けた。

 

自死は自らの生き方を否定されたと感じたことから自我の安定を欠き、その苦しみに耐えきれず自死をすることによって自らの自我を安定させようとする行為だと学生時代に習った。死んで花実が咲くものかという言葉は当人には通じず、死ななければ自分で思い描いた花実が咲かないと思って自死を実行に移す、いう言葉が脳裏に強く残っている。

 

その社員にどんなつらいことがあったのか私にはわからないが、踏みとどまってくれたことはご本人を含むすべての人にとって本当に良かったと思っている。絶望する程の状況は皆で分かち合えば少しは救いが見いだせるだろうし、克服できないことはないと思っている。少なくともそれが仕事に起因しているのであれば間違いない。日頃は大変でも、気持ちにゆとりのある職場環境でなければならないと感じた。