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依願退職

退職して欲しくない人ほど依願退職する。


今日は自分の斜め後ろに座る女性から退職を告げられた。彼女はいつも朗らかかつ誰に対しても公平で、その姿勢には見習うことも多かった。


その彼女と仕事帰りにコーヒを飲みに行った。上司と少しうまくいっていないことはうすうすと感じていたが、彼は彼女と仕事をするにはあまりに不用意で、気遣いなくミスを指摘していた。彼女は他人のミスであってもそれを指摘する人柄ではなかったのに。


話を聞いていて義憤にかられ彼を罵ったが、彼女はいい顔をしなかった。もういいんです、あの人はあの人なりの限界には頑張っていたと思いますし、それに私も来年結婚しますから、と言った。


駅の改札口まで見送ってくれた彼女は最後まで微笑んで会釈してくれていた。目頭が熱くなった。